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廖子揚君が Web Intelligence に関する国際学会IEEE/WIC/ACM Web Intelligence で研究成果を発表

2019年10月16日
廖子揚君が Web Intelligence に関する国際学会IEEE/WIC/ACM Web Intelligence で研究成果を発表

Web Intelligence に関する国際学会である IEEE/WIC/ACM Web Intelligence 2019 で廖子揚君が研究成果を発表しました. 廖君の論文は “Disjunctive Sets of Phrase Queries for Diverse Query Suggestion” というタイトルで,Web 検索などの文書検索において,検索が複数の意味に解釈でき,自分の意図はそのうちのマイナーなものである時に,検索結果はメジャーな方の意図に関する文書ばかりになってしまうという場合の問題を解決しようという研究についてのものです. 例えば,ある人が余ったリンゴで肥料を作れないかと考え「リンゴ 肥料」という検索を行ったとします.しかし,この検索は「リンゴのための肥料」という意味に解釈でき,かつ,その方が「リンゴから肥料を作る」というトピックよりはるかに一般的なトピックであるため,検索結果の上位200件は全て「リンゴのための肥料」に関するものになってしまいます. そのような場合,われわれがよく行うのは「リンゴから肥料」「リンゴで肥料を」などの自分の意図に合う文書にのみ出てくることが期待されるフレーズを色々と考えて,これらを使ったフレーズ検索(Googleなどで,複数の語からなる検索フレーズを二重引用符で囲み,そのフレーズ全体が正確にマッチする文書だけを検索する方法)を一つずつ試してみることです.しかし,そのようなフレーズは数多くあり,手動で一つずつ試していくのはたいへん手間がかかります. そこで,今回提案する手法では,ユーザが「リンゴ 肥料」という検索を行って検索結果が自分の意図とは異なるものばかりであった場合に,「フレーズ生成」機能を実行してもらいます.すると,システムは「リンゴ」と「肥料」をつなぐフレーズを大量にWebから取得し,かつ,それらをクラスタリングして複数のグループに分け,それらをユーザに呈示します.例えば, 「リンゴに肥料」「リンゴへの肥料」など,リンゴへ肥料をあげる話に関するフレーズからなるグループと 「リンゴから肥料」「リンゴを肥料に」など,リンゴから肥料を作る話に関するフレーズからなるグループ ができたとします.これらを呈示されたユーザが後者を選んだ場合,システムが自動的にこのグループに含まれる全てのフレーズを順に使って検索を行い,それらの結果全てを一つのランキングにして表示します.これにより,ユーザがフレーズを数多く考えて一つずつ試していく作業を自動化することができます. 今回の開催地はテッサロニキというギリシャ第二の都市です.テッサロニキの「ニキ」は,Nikeというブランド名の語源であるギリシャの勝利の女神「ニケ」と同じ言葉だそうです. 上の写真は,下の写真に写っている古い塔の屋上から撮ったもので,この塔がこの街のシンボルになっているようです. このテッサロニキ,野良猫と大きな野良犬がたくさんいます.大きな野良犬は,イスタンブールやチリのサンティアゴなどにもいますが,こんなに野良猫が多い場所は日本(特に京大総合研究7号館周辺)以外では初めて見ました.       テッサロキには世界遺産の遺跡も多くありますが,遺跡の中にも野良猫がいっぱいいます.     こちらは犬.       レストランの前にもいますが誰も気にしません.周囲のレストランをうろうろ回っていたので,誰かの飼い犬ということはなさそうです. ところで,下の写真はテッサロニキのスーパーで売っていたチョコレートです.このパッケージに書かれた花の絵を見て何味だと思いますか?桜味?正解はこちら.ギリシャの人はこの絵を見て「ああ,〇〇チョコレートね」と思うのでしょうか.   こちらは,同じスーパーで売られていた謎の米.イタリア製のようです.   やはり同じスーパーに売っていた見ざる,聞かざる,言わざる.同じモールにあったピザ屋のロゴも見ざる,聞かざる,言わざるでした.   海辺の町なので,やはり海産物が多く食べられます.  

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段霄妮さんが Web 技術に関する国際学会 The Web Conference 2019 で研究成果を発表

2019年5月17日
段霄妮さんが Web 技術に関する国際学会 The Web Conference 2019 で研究成果を発表

段霄妮さんが Web 技術に関する最重要国際会議である The Web Conference 2019 で研究成果を発表しました.論文のタイトルは “Improving Multiclass Classification in Crowdsourcing by Using Hierarchical Schemes” というもので,人手によりデータを多数のクラスに分類する際に,分類作業を多段階に階層化することにより,精度を向上させる手法に関するものです.研究室の研究内容の紹介のページでもう少し詳しく説明しています. 今回の会場はシリコンバレーのお膝元,San Francisco です.   本会議初日の基調講演は Google の Jeff Dean さんでした.(下の写真.画質が悪くてすみません.) Jeff Dean さんを知らない方は,こちらをどうぞ. 今回の段さんの論文は short paper としての採択なのでポスターでの発表です.なお,この The Web Conference ですが,会議が大きくなり過ぎたためか,full paper で採択されても全員は通常の形での口頭発表はできず,一部の人はポスター発表のみとなっています.とはいえ,The Web Conference に採択されれば論文の方を世界中の多くの人に読んでもらえます. 段さんは,今年の夏からアメリカの Purdue 大学の博士課程へ進学することが決まっています.段さん,アメリカでも頑張ってください.  

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The Web Conference 2019, ACM/IEEE JCDL 2019, ACM WebSci 2019 に論文が採択されました

2019年4月5日
The Web Conference 2019, ACM/IEEE JCDL 2019, ACM WebSci 2019 に論文が採択されました

新年度が始まりました.現在,以下の三本の論文が採択済で今後三か月の間に発表予定です. Improving Multiclass Classification in Crowdsourcing by Using Hierarchical Schemes by Xiaoni Duan, Keishi Tajima, To appear in Proc. of The Web Conference, May 2019 A Ranking Method for Relaxed Queries in Book Search by Momo Kyozuka, Keishi Tajima, To appear in Proc. of ACM/IEEE Joint Conference on Digital Libraries, June 2019 Temporal Analysis of Demand and Supply of Topics on The Web by Masahiro Inoue, Keishi Tajima To appear…
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田中淳史君が ACM Hypertext and Social Media 2014 で発表

2014年9月2日
田中淳史君が ACM Hypertext and Social Media 2014 で発表

田中淳史君が Web やソーシャルメディアの管理分析技術 に関する国際会議の一つである ACM Conference on Hypertext and Social Media (ACM HT 2014) で研究発表をしました.今回はポスターによる発表で,下の写真中央の黒い背中が田中淳史君です. 論文のタイトルは “Why You Follow: A Classification Scheme for Twitter Follow Links” というもので,Twitter におけるフォロー関係を分類するための三つの軸を提案するものです.提案する三つの軸とは以下のようなものです. そのフォロワーはそのユーザ自身に興味があるのか,それとも,同じようなツイートをするユーザが他にいればそちらでも構わないのか そのフォロワーはそのユーザのツイートのトピックに興味があるのか,それとも,そのユーザがツイートのトピックを変えてもフォローし続けたいのか そのフォロワーは相互のコミュニケーションのためにフォローしているのか このような軸での分類が重要である理由は,これらの分類がフォローすべきユーザの推薦などにおいて重要となるからです.例えば,ある芸能人のファンがその芸能人のアカウントをフォローしている場合,そのファンはその芸能人自身に興味があるのであって,その芸能人とツイートの内容がよく似たユーザが他にいたとしても,そのユーザをフォローすることを推薦するのは的外れでしょう. また,この三つの軸を組み合わせると,Twitter上で見られる主要なタイプのフォロー関係はおおむね分類することができます.例えば,「そのユーザ自身に興味があり,トピックは重要ではなく,相互コミュニケーションが主目的なわけではない」ようなフォローは,有名人へのファンからのフォローなどが該当するでしょう.一方,「そのユーザ自身に興味があり,トピックは重要ではなく,相互コミュニケーションが主目的」なら友人関係のフォロー,「ユーザ自身には興味がなく,トピックが重要であり,相互コミュニケーションが目的ではない」フォローは,一般的な情報源へのフォローが該当します(下図参照). 今回の会場はチリの首都 Santiago にある Pontifical Catholic University of Chile でした.Santiago は南米の中ではかなり経済水準が高い都市らしく,歩いているとガラス張りのきれいなスポーツクラブなども見かけます.ただ,なぜか,大型犬の野良犬が多い(イスタンブールにはもっと多かったですが)のが気になりました. 一方,地下鉄の中では,村上春樹の小説を読んでいる人も見かけました. 下の写真は会場となった建物です. 下の写真は泊まったホテルの部屋からの景色.遠くにアンデス山脈が見えます. チリといえばチリワインということで,発表が終わった日の夜はチリワインの飲み比べをしました. また,チリではウニがとても安く食べられます.日本人客も多いのか,ちゃんとキッコーマン醤油も置いていました.下の写真の右の皿がウニで,左に醤油瓶が写っています.